セサミリンゴ

sesame ringo のエスキース的な詩のブログ

2014年06月

うつろい

湯船に入っていると
「決めつけないでほしいんだ。」
と言ってくるものがある

人魚姫になりたくて
タオルを足に巻きつけた
8才ぐらいの女の子だった
そして
モビールの様な動きで消えていく

ただ
それが
わたしへの答であればいいのに
と思った

これが夢ならいいのに

薄く剥がれ落ちた
イコンに祈りを捧げたような気がする

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種を撒く

赤い小さな種をまく

はっきりと喋る白髪の婦人が
ティッシュに包んで手渡して
くれた
「約束通りに取っておきましたよ」

来年咲くという
その今日に気持ちを送ると
受け取ったわたしは
キョトンとしている

立ち往生しているのだろうか
笑顔なのか
花は咲いているのか
オレンジ色の猫の尻尾
が邪魔をして
見えないけれど

細く削った鉛筆で地図を描いてみると海風がヒューンと鳴った


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朝の海

人工の石だろう
それが沈んでいる

海水は障害物にかすかな渦を巻く
船が通過する
その
波はリズムを変えた

脱ぎ捨てられた片方だけの子供の靴
花火の跡
空き缶
ペットボトルが置かれた砂浜には
烏が降り立ち歩いているのを見た

この海も
大海に通じている筈だから
烏の足跡はスタンプみたいに
確かに残っているから


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