セサミリンゴ

sesame ringo のエスキース的な詩のブログ

2014年08月

輪郭3

小さな水場には
もう3人の女達がいた
わたしは水のちかくに座り
プカプカと鯉は浮かんでいる
フィリピンの国のような
わたしの耳に入ってきた言葉
それから水の音は響く


振り返ると
しっかりとした輪郭の化粧をしてあんなに熱心に話をしていた姿は
なくなっていた
ひんやりと

大きな赤樫の樹液とまじり合い
土に浸みこみ伏して
流れてきた

ふと 嗅ぐとうっすらと生ゴミの臭いがする
電車の振動が頭の上を行きすぎて
商店街からは重くなったシャッターを乱暴に閉める音がした

赤樫がしだれる花を滝のように咲かせ終えた頃

ひとびとの影は宵の金星に溶けていく
犬は人間との散歩に寄り道をし
花壇の葉っぱは埃を吸う
水面と亀と鯉は相変わらず安穏とうごめく
チョロチョロと
弧をつくる水は数本噴きあがりつづける

ココハトクベツナバショ

祈りを置いて石の椅子から立ち上がる

輪郭2

小さな水の場には
もう3人の女性たちがいた
わたしは水際ちかくに座ることにして
プカプカと浮かんでいる鯉
フィリピンの国の言葉のような
わたしの耳に入ってきて
それから水の音は響く

振り返ると
しっかりとした輪郭の化粧をしてあんなに熱心に話をしていた姿は
なくなっていた
ひんやりと

 まややま
   大きな赤樫の樹液とまじり合い
    土に浸みこみ伏して
   流れてきた
 
ふと 嗅ぐとうっすらと生ゴミの臭いがする
電車の振動が頭の上を行きすぎて
商店街からは重くなったシャッターを乱暴に閉めるような音がした

  赤樫が雄花と雌花を咲かせ終わったころ

携帯電話の灯で500mlのビール缶を飲む人影は薄くなり宵の星に溶かされている
爪楊枝でコンビニ唐揚げを食べている少女の背中が丸くなっていく
犬は人間との散歩に寄り道をし
花壇の葉は目をつむり思いっきり埃を吸う
錆色の水面と亀と鯉は相変わらず安穏とうごめく
太った野良猫は無情にゆっくりとどんぐり探しの旅に向かった
チョロチョロと
弧をつくる水は数本噴きあがりつづける

ココハトクベツナバショ

さぁ 振り切るように石のベンチから立ち上がろう

輪郭

三人で小さな噴水の前で話している
耳を澄ますとフィリピン語だと思う
その後に水の音がして
わたしたちはプカプカと浮かぶ鯉をみている

振り返ると
しっかりとした輪郭の化粧をしてあんなに熱心に話をしていた姿は
なくなっていた
ひんやりと

あらためて嗅ぐとうっすらと生ゴミの臭いがする
電車の振動が頭の上を行きすぎて
商店街からはベージュ色のシャッターを乱暴に閉めるような音がした
( 和菓子屋さんは一番早く店をしめます。 )
犬は人間との散歩で寄り道をしている
花壇の葉は埃を吸って
水面と亀と鯉は相変わらず安穏とうごめき
チョロチョロと
弧を描く水が数本噴きあがっている

ココハトクベツナバショ

振り切るように石のベンチから立ち上がろう







red riding hood

ああと伸びをして腹の糸を抜いた
300年は経ったのかと掌の皺をかぞえる

石は気体になっていく

掌はおばあさんより大きかった筈の
もう1度数えるのが好きなんだ
< シワブクウテ >
そう水の中でね随分きれいになったけれど
記憶の魚と言葉を交わしてみるとヒラヒラの落ちてくる透明な木陰に隠れてみようよ
と遊びを誘う
猫の両目は光を放ってくる
石は沸き登っていく

赤くはなく
小さくもない
乗馬のコートを探しているんだ














 

かげ


街の中には
わき水があり
シルバーのネイルで飾った掌を浸してみると
冷たさは喉の渇いた二の腕に
駈け上がってくる
「この水は飲めますよ。」
老婆が真昼に囁く月を呼ぶ

源泉を想うと
うすぐらい

旅の途中で化粧をなおし
おまいりをしたという
物語を熱いこめかみが聴き
足の指先で
迷路の匂いを辿ると
シャラシャラと水滴が流れ出て

それから
銀狐はニヤリと笑った

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