そして干した蜜柑の皮を湯船に放り投げました。
冷えた身が溶けてしまい
歯を食い縛ります。

わずかに霰が降っている朝
猫の寝息に
気持ちを流してみると
白く横長の長方形が重なっていました。

「 あれは何だったのだろう 」と
湯にうなだれて
ユーカリの石鹸を泡立てます。

土ノ上

羽根のように吹かれては巻き上がり
てゅうてゅう
泣いているものがあります。
まい落ちて
てゅうてゅう
てゅうてゅう

降リ積モレ

とめどない祈り
その眼差し達に曝されて

蘇鉄の実は蛍光オレンジ
「 毒があるんですよね 」
大きな葉は揺れることなく
頑なに立っています。