日曜日だった
スタバはテラス席までいっぱいで
するしかないテイクアウト
だからね
海沿いの防波堤にでも座り
飲ぅもうっと
本日のコーヒーと
季節の果物の
なにか甘いフラペチーノ

防波堤は思ったより高く
ピョンとはいかない
振り返ると
テラス席の人々は建物ごと
難破船に乗っていた
飲み物はこぼれ紙袋を破り

行き先を占うように
黒い羽の鷺は
川と海の混ざる場所に立っている

山田橋の石の欄干に凭れて
飲むことにしたが落ち着かず
肘がザラザラした石目に触れて
手がネチネチする
砂浜の曲線だけはたぶんね
ぜったいに美しいんだけど

橋を渡ると
空手道場では足首に錘を着けて
練習している人がいる
砂の袋を蹴って

どこに辿り着くのでしょうか

わたしたちは
ぽっかりと口を開けた
地下への階段を
降りている