海の鳥は
まだ重い雲の懷を
はばたき
わたしは
わたしだけになったホームにいる
湿った
木のベンチに座り
所在なく手を膝に組むと
ぬめりとした鉄には
蛍光灯の光が落ち
冷たく
一小節だけ
雨が明減している
駅員は
ダイヤが乱れるかもしれないよ
と書いて
幾枚も紙を貼りつづけた
大雨のあと
薄暗い
高架には
白い羽の化石が浮かびあがり
その頃
有料駐輪場は湖になった
まだ重い雲の懷を
はばたき
わたしは
わたしだけになったホームにいる
湿った
木のベンチに座り
所在なく手を膝に組むと
ぬめりとした鉄には
蛍光灯の光が落ち
冷たく
一小節だけ
雨が明減している
駅員は
ダイヤが乱れるかもしれないよ
と書いて
幾枚も紙を貼りつづけた
大雨のあと
薄暗い
高架には
白い羽の化石が浮かびあがり
その頃
有料駐輪場は湖になった